宇梶郁総の
アダルト小説書庫

性女の日常

 篠原 玲奈は、ネット上で崇められている。”聖女”をもじって”性女”などと呼ばれているが。

 彼女は、男たちにとって最高の女神だった。彼女自身が持つサイト上で、毎日のように魅力的な彼女の裸体を収めた画像が掲載され、時折開かれる”宴会”では、画面越しに見ていた美しい肢体を実際に堪能できるのだ。

 よこしまな思いを胸に抱き、毎日男たちは彼女の肉体を拝む。

 

 篠原 玲奈は、自身が性的異常者であると自覚している。

 男からいやらしい視線を向けられることを好み、大勢の男に貪るように犯されることを好む。日常生活を覗かれても興奮するし、己の身体をオカズに男が自慰していると聞かされてもやはり興奮する。痛いのは嫌いだが拘束されるのは有りだと思っているし、見られるだけなら構わないと排泄する姿を晒すことも気にしない。

 自分が普通の人から逸脱しているのは認識している。初潮を迎える前から父親に犯され、それを知った教師にも抱かれ、それを「仕方のない事だ」と受け入れてしまってから、狂っていったと自己分析している。当の父親は今は愛人に夢中だし、教師の方は別の少女に手を出したのがバレて行方知れずだが。

 中学時代は猿のように盛った男たちに輪姦され、その頃にはもう壊れてしまったのだろう。大概の事は受け入れて、快楽を得るようになってしまった。高校には一応進学したが、授業そっちのけで身体を売って金を稼いでいた。

 いつの間にか、玲奈は未来に希望を持つことも無くなり、むしろ早く死んでしまいたいとすら思うようになった。とはいえ、自ら命を絶つのは何となく憚られ、行き着いたのは快楽に興じて現在を愉しむ事だった。

 惰性で生きている毎日を過ごしながら、別に良いか、と適当な結論を出し、彼女は今日も誰かに求められたいという欲求を満たすべく服を脱ぎ、カメラの用意をする。

 彼女は美しい。父親を始め、多くの男が夢中になるのも頷ける程に。

 烏の濡羽色、という表現がしっくりくる黒髪は立ち上がれば太腿にに届くほど長く、動くに合わせてふわりと揺れる。シミひとつ無い雪の如く白い肌は手触りも良く張りがある。スタイルも抜群で、一際目を引く大きくツンと上を向くバストサイズは95センチ、しかし腰はキュッと括れて、細身でありながらもバストとヒップが肉感的という素晴らしい肉体美。顔立ちもまた整っており、母が西洋系らしく日本人離れした美貌だ。母はどこかの違法な水商売の女だったそうで、彼女自身はその顔を知らないが。手足はスラリと長く、腰の位置が高いので、可愛らしい服が似合わない、というのが本人のちょっとした不満だったりする。

 誰も見ていない自室で全裸になり、パソコンに書き留めたメモに目を通す。自身のサイトに寄せられた、男たちからの欲望に塗れたリクエストがそこには並んでいた。別段、それに応える必要も無いのではあるが、自分で構図を考えるのが面倒なので、リクエストの中から気が向いたポーズで撮影するのが、最近のスタイルだった。

 軽くお茶を呷りながら眺めると、実に欲望に忠実なリクエストの数々。「M字開脚でオマンコを広げる」や「バイブでオナニーしているところ」などは可愛いもので、中には「大便をする所」という見る人を選びそうなものや「人通りの多い野外で全裸撮影」なんてものもある。流石に警察にご厄介になるのは面倒くさいので応える気は無いが。

 取り敢えず、「全身がよく見えるような」という簡単なリクエストから始め、テンションを上げていこう。後は、そろそろまた大勢の男に囲まれたいので、また宴会を開こうか。そんな事を考えながら、撮影を始めるのだった。

 

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 宴会の告知を出してあっという間に20名の参加者が決まり、2日後。とあるホテルのスイートルームに、彼女は来ていた。

 このホテルを押さえたのも、そして費用を負担しているのも参加者の男たちだ。玲奈自身は何も準備していない。色々と手配してもらい、その代わり1人千円で犯し放題、という条件でいつも開催している。あまり細々とルールは決めておらず、「ホテルの用意を実際にやった人が最初に玲奈を犯す権利を得る」「始める前にちゃんと身体を洗う」「痛みを伴うプレイや他の参加者が反対するプレイは禁止」くらいしか決められていない。コンドームの使用すら当人の自由である。

 広くフカフカのベッドの上にペタンと座る全裸の玲奈と、それを囲むように立つのはこちらも全裸の男性陣。既に交代で身を清め、彼らの肉棒は目の前に居る美しい女を犯したいと固く勃起している。長さも太さも様々、勃起した際の角度もバラバラ。そんな光景を眺めるのが、玲奈の密かな楽しみだった。これからこの男たちに好き放題されてしまうと考えれば、蜜壺がしっとりと濡れるのが分かる。

 

「初めての人もいるので、自己紹介からね。篠原 玲奈、21歳。身長166センチ、体重54キロ。バストはトップ95センチ、アンダー65センチのIカップ。ウエストは今朝測ったらちょっと減ってて58センチ。ヒップは92センチ。ルールはお風呂入る前に説明した通りなので、そこは守って皆で楽しもうね。ちなみに、乱暴なのも嫌いじゃないけど、ねっとりしたセックスの方がどっちかと言うと好き。オマンコは勿論、アナルも大丈夫。お口に突っ込むのもOKだけど、出すときは先っぽだけ咥えさせてくれれば飲めるから、飲んで欲しい時は気をつけてね。……後、皆溜め込んだのは今日全部出しちゃうように。キンタマの中にザーメン残して帰ることは許しません、なんて言っとこうかな♡」

 

 自己紹介、と言いながら次から次へと出てくるあけすけな言葉に、男たちのテンションは否応無く上がっていく。若い男性の何人かは、すでに先端から透明な汁が滲み出る程だ。

 そんな様子を感じ取った玲奈は、さっと体勢を変え股座を曝け出すと、両手の細い指で膣穴を広げてサーモンピンクな柔肉を見せ、にっこりと微笑むと、開始の合図を告げる。

 

「それじゃあ、皆。今日は一緒に楽しもう。見えてると思うけど、私ももう濡れちゃってるから、最初の人、いきなり突っ込んじゃって♡」

 

 その言葉を皮切りに、男たちが我先にとベッドに上がり、群がっていく。最初に挿入できる男は決まっているが、それ以外は自由なのだ。大きな乳房を掴む者、滑らかな肌に手を這わせる者、美しく微笑む顔に己の肉棒を擦り付ける者と、思い思いに極上の女体を堪能し始める。

 噎せ返るような雄の匂いに包まれ、玲奈の膣穴は更に潤いを増してしまう。そこに、1人目の男が熱く滾った肉棒を宛がうと、ゆっくりと突き刺していく。

 

「あぁ、来た、チンポ来ちゃったぁ♡良いのぉ、オマンコ広げられる感じ、気持ち良いのぉっ!――んむぅっ!」

 

 挿入される快感にうっとりとしていると、大きく開かれた口に、無遠慮に肉棒が入り込む。固さは申し分無いが、ちょっと小さいかも、などと男には聞かせられないような感想を抱きつつ、それはそれで舐めやすいから良いかとすぐに思い直し、口内に侵入してきたそれに舌を絡ませる。

 見えない所では、投げ出されていた手に熱く固いものを握らされ、それが勃起した肉棒であると素早く察知した玲奈はしっかりと握り、ゆるゆると扱いていく。

 あちこちで男たちの感嘆の声が上がる中、じわりじわりと膣を進んでいた肉棒が遂に全て入り込み、玲奈の子宮口を擽るように刺激したかと思えば、すぐさま激しいピストンが始められる。

 

「ぅむっ、んぁぁっ!ひゅふぉいぃっ!んぅっ!」

 

 待ち望んだ刺激に快楽の声を漏らしながらも、決して咥えた肉棒を離そうとはせず、玲奈は懸命に舌を動かし続ける。

 周りに居た男たちも我慢できないのか、彼らは目敏く揺れる大きな乳房の先端で大きくなったピンク色の乳首に狙いを定めると、先走り汁の溢れる熱く滾った剛直でグリグリと突き始めた。心地よい肌触りと柔らかく沈み行く乳肉、そしてコリコリとした乳首の感触に、男たちは思わず呻き声を上げてしまう。

 他にも、足裏や髪、脇腹などなど、身体を割りこませる隙間を見つけては男が群がり、興奮した己の分身を擦り付けていく。

 体中を固い男性器でマッサージされる感覚に玲奈の性感は高まり、両手や舌の動きが激しくなっていく。同時に、無意識に膣を締め上げ、侵入してくる肉棒へ極上のの刺激を与えてしまう。

 

「おぉっ、出る、中に出すぜ!」

「こっちも出るよ、玲奈ちゃん!飲んでくれぇっ!」

 

 膣内と口内、そして両手で握る肉棒がビクビクと震え、早速白濁液を放出していく。特に口内に出される精液は、濃さも量も凄まじく、喉奥にピッタリと張り付いてしまったのではないかと彼女が錯覚する程だった。

 両手の中で放出した男たちはさっさと離れ、待ち構えていた別の男が精液塗れになった手に肉棒を躊躇なく握らせると、察した玲奈は別の男の出した液体で滑りの良くなった手コキで快楽を与えてやる。グチュグチュという淫靡な音が聞こえる頃には、膣内に散々射精した男がようやく離れ、しかし休む間も無くポッカリと口を広げた膣穴に次の男が挿入する。その快楽に声を上げそうになるのをぐっと堪え、咥えていた肉棒をストローで吸うかの様に尿道内に残った精液を啜っていく。射精直後の敏感な性器を吸い立てられ、男は珍妙な声を上げながらも萎えた肉棒を再度勃起させる。

 十分に吸い切った所で、ようやく玲奈は咥えていた肉棒を解放した。吐き出される吐息が雄汁の匂いを纏わせている事を感じると、堪らなく興奮するのを自覚した。

 口内射精した男が離れると、入れ替わりで3人の男が下を向いたペニスを玲奈に突き付ける。全体的に精液が付着した肉棒が2本、泡だった液体が付いた肉棒が1本。先程手と膣内で射精したものらしいと知ると、それぞれに丁寧に舌を這わせ、綺麗に掃除していく。その間にも脚の間に割って入った男は腰を振るのを止めようとせず、ついつい舐めるのを中断して喘ぎ声を上げてしまう。

 焦れた男に無理矢理口の中に突っ込まれたりしながら、3本の肉棒からようやく精液と愛液を舐め取り、代わりに唾液塗れにして解放した頃、膣内でまた熱いものが吐き出される感触を受ける。2人目の男は細い肉棒の持ち主で、玲奈は正直あまり気持良くなっていないが。

 続いて、3人目が侵入してくるが、こちらもさほど大きくはない。少し違うのは、彼がそれを自覚していたことだろうか。

 一気に根本まで挿入すると男は玲奈の身体を持ち上げ、騎乗位へと体勢を変えて肉感的な尻たぶを強引に広げて尻穴を良く見えるようにしてしまう。

 

「誰か、こっちにも入れてあげてくれないか」

 

 さらりとそう発言すると、待ってましたと言わんばかりに別の男が背後から襲いかかり、小さな菊門を抉じ開けて腸内へと侵入してくる。

 

「ひゃう、お尻はゆっくりぃ、んああああああああああぁっ!」

「はは、そんなこと言っても、すんなり飲み込んじゃってるよ」

 

 前後の穴を雄肉で塞がれ、流石に玲奈も呻くような声を上げてしまう。だが、その美貌を彩る表情は決して苦悶ではなく、快楽に染まる淫靡なものだった。

 あっという間に尻穴も根本まで受け入れた事を確認すると、2人の男はそれぞれ自分勝手に腰を振り始める。膣肉を擦られる快感と、直腸を捲り上げられる快感が同時に玲奈を襲い、嬌声を上げさせられる。

 

「ひいいぃっ!良いっ!凄いのぉ♡オマンコもケツ穴も気持ち良くって、幸せぇっ♡」

「うぉっ、スゲエ締め付け。玲奈ちゃんのケツ穴最高っ!」

「ケツにチンポ突っ込まれた瞬間にマンコも締め付けてきやがった。ホント、玲奈ちゃんってチンポ狂いの変態だねえ」

「あひぃんっ♡そうなのぉ、玲奈は、おチンポハメて貰うのが幸せなド変態なのぉっ♡あっ、ひゃうぅんっ♡もっとっ、もっとパコパコしてぇっ♡」

 

 横合いから手が伸び、身体のあちこちを弄られながら乱れる姿に、男たちは否応無く欲望を昂らせていく。

 膣内で男が果て、入れ替わりに別の男が精液の垂れる膣穴に挿入する。かと思えば今度は腸内に射精され、こちも入れ替わって窄まったアナルを割って入る。

 全員が一巡し、二巡目は膣で果てた男が腸内に、腸内で果てた男が膣内にそれぞれ射精する。一度休憩を取ることはあったが、水分補給をさっさと済ませた玲奈が膣穴と尻穴を自分で広げて大量の精液を溢れさせながら「もっとぉ……♡」と誘惑するだけで、男たちは股間を滾らせて襲いかかる始末。

 日が暮れて解散する頃には、玲奈は子宮と腸内に大量に注がれてほんのり膨らんだお腹を晒して大の字に倒れて眠ってしまっていた。