常識改変いじめ
13 復讐の時
勝手気ままに振るまう隆弘の行動は、取り返しのつかない結果を迎えていた。
妊娠である。
先程卒業式を迎えた女子生徒64人全員が妊婦という異常な状態。その内の7人だけが隆弘の遺伝子を受け継いでいるとはいえ、他の生徒たちが妊娠したのも全て、彼のチカラによるものだ。
そして、在校生側にも数多くの妊婦がいた。中には、すでにお腹の大きくなった者まで。
その中でも一際目立ったのは、臨月の腹部を隠さずに送辞を読み上げた新生徒会長の、松倉 里穂だ。
彼女は、隆弘をいの一番にいじめ始めた全ての首謀者とも言える美少女である。そのせいで彼女は隆弘がチカラを得てすぐに散々逆レイプ”させられた”のだ。処女喪失以来ほとんど毎日、何度となく膣肉で精液を絞り取り続けていたのだ。彼女が孕むのは、当然の帰結であった。
式典を終え、膨らみかけの腹部を愛おしそうに撫でる卒業生とその保護者の脇を過ぎ去り、里穂は人気の無い校舎へ立ち入ると、迷うことなく1つの空き教室を目指す。程無く辿り着いたその扉を開けると、そこには同じ生徒会のメンバーである美少女たちが待ち構えていた。
「お待たせ。準備は整ってる?」
「はい、こちらはバッチリです。会長の方はどうですか」
「ん……。式の終わり辺りから、陣痛が来てるわ。実は、結構辛いの。早速だけど、始めましょうか」
額を伝う脂汗をハンカチで拭うと、両脇から支えに入った少女らに肩を借り、教室の中央に鎮座するそこへと向かった。
分娩台と呼ばれる特殊なそれへと。
側まで辿り着くと、痛みを堪えながら制服を脱いでいく。元々がグラビアアイドルもかくやというスタイルであったのだが、今その乳房は更に大きくなり、今のサイズは109センチ。重さで垂れた乳肉の先端は大きく黒ずんだ乳輪がその存在を主張している。細かった腹部は大きく膨らみ、乳房よりも前へと突き出していた。
副会長と会計役に任じられた少女らの手を借りて分娩台へと登ると、惜しげも無く両脚を広げて台の横から伸びる箇所へ乗せた。
体勢が整ったことを確認すると、周囲の少女たちが里穂の両腕両脚を固定していく。だが、そんな中で1人の少女だけがそれに加わらず、里穂の全身を捉えるようにビデオカメラの位置を調節していた。
「はい、準備完了です」
「みんな、離れてくださーい。カメラに写っちゃいますよー」
これからの事を正しく理解しているのか疑問に思えるほど軽い口調で言葉を交わしながら、少女たちはカメラの後ろ側に並べた椅子へと腰掛けていく。
「そ、それでは、只今より、松倉 里穂の出産ショーを始めます。この撮影された映像は裏ビデオとして販売され、その売り上げは全て生徒会の運営費として計上される予定です。この映像をご覧の皆さんは、どうか同じ趣味の方に紹介してくださ、いぎっ!」
事前に用意した口上をカメラ目線で告げる最中、遂に陣痛の痛みが本格的にやってきた。たおやかに微笑んでいた美貌が苦痛に歪み、全身からは更に大量の汗が噴き出す。
そんな様子をまるで無視して、カメラの後ろでは副会長の少女がスケッチブックを掲げていた。そこに”自己紹介して”と大きく書かれた面を向けて。
「ん、ぐうっ……。あ、改めまして、松倉 里穂、高校2年生、もうすぐ、3年生に、ぅああっ!……はぁ、はぁ。もうすぐ3年生になります。だ、男性経験は1人だけなので、父親は分かっておりますが、シングルマザーとして、子供を育る、うう、つもり、ですぅ。に、妊娠前のスリーサイズは、バスト91のGカップ、ウエスト60、ヒップ87でしたが、け、今朝の計測では、バスト109、ウエスト124、ヒップ96で、したぁっ!あああっ!お、お腹の子は、女の子だそうで、ううっ、に、妊娠中も、お、お父さんのザーメンをたっぷり浴びて、育ちましたぁっ!はぐぅっ!も、もう、無理ぃっ!あああああああっ!」
襲い来る痛みに耐えながら口上を続けていたが、遂には耐え切れず、固く目を閉じていきみ始めてしまう。
1年前まではピンク色の誰の目にも触れていなかった女性器は今や黒ずみ、ぱっくりと大きく口を開けていた。そのまま少しずつ、外へ出ようとする赤子の頭に広げられるに合わせて、彼女は懸命に乱れる呼吸を整える。
その時だ。里穂の意識が切り替わる。これまで喜々として行ってきたいじめが脳内で鮮明に再生され、同時にそれが途轍もなく異常な行動であると認識してしまう。なぜそんなことをしたのかという考えよりも先に、嫌悪感が湧き出す。そしてそれは、今にも生まれようとしているお腹の子にも向けられた。
「い、嫌ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!やだっ!産みたくないっ!あんな奴の子供なんてっ、やだああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!」
つい数十秒前とは一転、絶望の表情を浮かべる里穂。しかし、それを訝しむ者すらいない異様な室内では救いが訪れる事は無い。
そして、抗うことも出来ない出産は始まってしまう。
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かかること6時間。絶望に染まった絶叫の中ようやく産まれた赤子は、隆弘が用意して室外に待機させていた医師らによって保護され、連れだされていた。今後は里穂の両親の子どもとして育てられる予定だ。
そして、産後の処置を施されて尚拘束されたままの彼女の側に、隆弘が立っていた。
「ぅあ……。絶対、殺してやる……。覚悟しとけよ、キモデブ……」
「ようやく、僕の気持ちが理解できるようになったみたいだね。その憎しみが、僕がお前たちに抱いていた気持ちだよ」
「黙れっ!お前なんか、お前なんかぁっ!」
「……あのさ。今のお前なら分かるだろうけど、この程度で終わらせるわけ無いだろ。お前が殺してください、って懇願するようになるまで、何度でもやるから。また自分からチンポ咥え込んで妊娠させて、沢山産ませてやる。覚悟するのは、お前の方だ」
その言葉を最後に、里穂は自分の意識が白く塗り潰されていくような感覚を味わう。
いつか目の前の男に復讐するという誓いも、それが無理だと思う思考も、消えていく。
「……。うふふ。また、お前のチンポから無理矢理ザーメン絞り出して子供作ってやるから、覚悟しとけよ、キモデブゥ♡」